ビタミンAの効果はすごい!効率よく摂取出来るレシピも解説

あまり語られることのないビタミンAですが、実は私たちの体に欠かせない栄養素。しかし、ビタミンAの摂取にはちょっとした工夫が必要です。この記事では、ビタミンAを効率よく摂るための工夫や、ビタミンAを摂取できる簡単レシピをご紹介します。

ビタミンAってどんな栄養素?その効果とは

ビタミンといえば、よくクローズアップされるのはビタミンB群やビタミンC。しかし、「ビタミンA」も私たちの体内で重要な働きをしており、日常的な摂取が欠かせない栄養素なのです。

ビタミンAについての基礎知識を得よう

まず、ビタミンAがどのような栄養素なのかを知っておきましょう。

ビタミンAは2種類存在する

ビタミンAには、

  1. ビタミンA1
  2. ビタミンA2

の2種類があります。ビタミンA1とビタミンA2を総称して「ビタミンA」と呼びますが、通常「ビタミンA」というときは、「ビタミンA1」を指します。なぜなら、ビタミンA2は、アユやフナなど、川に生息する淡水魚の肝臓に含まれていて、ヒトが摂取する機会はまずないためです。

ビタミンAの特徴と性質

ビタミンA1の化学名は「レチノール」です。

しかし、ビタミンA1とは分子構造が少しだけ異なる「レチノイン酸」と「レチナール」も「ビタミンA1の一種」と見なされています。「レチノイン酸」と「レチナール」はまとめて「レチノイド」と呼ばれます。

ビタミンには、以下の2つの種類があります。

  1. 水に溶ける「水溶性ビタミン」
  2. 油脂に溶ける「脂溶性ビタミン」

ビタミンAは、脂溶性ビタミンです。

ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性ビタミンは、体のなかに蓄積しておくことができず、摂取しても数時間のうちに尿などとともに体の外へ排泄されてしまいます。このため、毎日こまめに摂取することが必要となります。

一方、ビタミンAを含む脂溶性ビタミンは、体の中に蓄積されやすい性質を持ちます。また、油脂に溶ける性質を持つため、脂溶性ビタミンは油といっしょに摂ると体内で吸収されやすくなります。

ビタミンAにはどんな効果がある?

ビタミンAは、ヒトの体内でさまざまな重要なはたらきをしています。

肌のターンオーバーに働きかける

ビタミンAには、肌の新陳代謝である「ターンオーバー」を正常化する働きがあると言われています。ターンオーバーには周期があり、周期の長さは年齢や体の部位によって異なりますが、28日~56日ほどが適当であるとされています。

ビタミンAには、古くなった角質が剥がれ落ちるのをうながすことで、ターンオーバーを促進する作用があると考えられています。

ニキビ予防にもなる

ターンオーバー周期は、早すぎても遅すぎてもよくありません。「正常な長さの周期」であることが大切です。ターンオーバーが正常周期より遅い場合、古くなった角質がなかなか剥がれ落ちず、毛穴詰まりを起こした結果、ニキビができてしまうことがあります。

このため、ビタミンAの摂取が十分であり、ターンオーバーが正常な周期に保たれていれば毛穴も詰まりにくくなり、ニキビの予防につながります。

皮膚や粘膜の健康を維持

皮膚や、口・のど・鼻・胃・腸など、粘膜のある部位の表面には「上皮細胞」という細胞があります。上皮細胞の多くは、体が外界と接している面に存在しています。

ビタミンAは、この上皮細胞の代謝を活発にすることで、細菌や病原菌などが体内に侵入するのを防ぐ働きをしています。このような自己防衛機能を「免疫機能」と呼びます。

ビタミンAが十分に摂取されているときは、上皮細胞の免疫機能も高く、細菌や病原菌をブロックする力も高くなっています。同時に、肌もハリやツヤに満ちています。

反対に、ビタミンAが欠乏していると皮膚や粘膜が乾燥したり、肌が荒れたりすることも。また、上皮細胞の免疫機能も低下するため、細菌やウイルスに対する抵抗力が弱まり、風邪をひいたり、感染症にかかったりしやすくなります。

ビタミンAが豊富な食品を把握しておこう

ビタミンA1である「レチノール」は、動物性食品にのみ含まれています。

レチノールの含有量が最も多い食品は鶏レバーで、100gの鶏レバー中には14,000μgRE(マイクロgRE=ビタミンAに用いられる単位)のレチノールが含まれています。その次に含有量が多いのが豚レバーで、100g中13,000μgRE。レバー以外では、うなぎの蒲焼100g中に1,500μgREのレチノールが含まれています。

一方、植物性食品には、ビタミンAは「β-カロテン」の形で含まれており、β-カロテンがヒトの体内でビタミンAに変わります。しかし、β-カロテンは腸からの吸収率が悪いのが難点。ヒトの体がレチノールとして利用できる量は、摂取したβ-カロテンの約6分の1の量であると言われています。

β-カロテンは、緑黄色野菜に多く含まれます。最も多いのはニンジンで、100g中9,000μg(マイクロg)のβ-カロテンを含みます。ほうれん草は100g中4,200μgのβ-カロテンを含み、西洋カボチャは100g中4,000μgのβ-カロテンを含みます。

ビタミンAを摂取する際の注意点

身近な食材に豊富に含まれているビタミンA。しかし、ビタミンAを摂取する際には、覚えておきたい注意点がいくつかあります。

サプリメントでの摂取量に注意

「レバーは苦手」という人も多いうえ、野菜から摂るビタミンAは体内でレチノールとしての利用効率が悪いのであれば、ビタミンAをサプリメントで摂取するという方法もあります。

しかし、サプリメントでは効率的にビタミンAを摂取できる反面、ビタミンA過剰症になってしまうリスクも。これは、水溶性ビタミンであり、余剰分は尿から排出されるビタミンCなどとは違い、ビタミンAは脂溶性であり、体内に蓄積されるためです。

ビタミンAを摂りすぎてしまった場合は、通常は摂取を数日間控えれば問題ありませんが、ビタミンAの過剰摂取が長期間続くと肝臓に蓄積され、肝障害が起こることも。

食べ物からビタミンAを摂取する場合は、過剰症の心配はほとんどありません。一方、サプリメントを利用する際は、ビタミンAの1日の摂取推奨量を知っておき、サプリメントに含まれるビタミンAの量に留意しましょう。

厚生労働省によれば、18〜29歳の男性では、1日の摂取推奨量は850μgRAE(レチノール活性当量:ビタミンAの単位)、上限量が2,700μgRAEとなっています。18〜29歳の女性では、1日の摂取推奨量は650μgRAE、上限量は男性と同じく2,700μgRAEです。

アルコールの大量摂取には要注意!

ビタミンAの摂取を強化するときに気をつけたいのが、長期にわたるアルコールの大量摂取です。大量の飲酒を長期間続けると、アルコール性肝硬変になることがあります。肝炎が慢性化して肝硬変になるとき、肝臓内でビタミンAを貯蔵している「肝星細胞」という細胞が、貯蔵していたビタミンAを放出してしまいます。このため、体内でビタミンAを貯蔵することができなくなり、ビタミンA欠乏症を起こしてしまうことも。

ビタミンA欠乏症が起こると、暗いところで物が見えにくくなる「夜盲症」になったり、皮膚や粘膜の疾患にかかりやすくなったりします。

ビタミンAを効率よく摂取するためのレシピ

ビタミンAを、普段の食事から効率よく摂取するためのレシピを2つご紹介します。

どちらも、手に入りやすい材料を使った簡単なレシピです。ぜひ、試してみてください。

鶏レバーとほうれん草炒め

鶏レバーとほうれん草という、ビタミンAやβ-カロテンを多く含む食品の2大横綱を油炒めに。脂溶性であるビタミンAを、より体内で吸収しやすい形で摂ることができます。同時に鉄分も摂取できるため、女性は特に食生活に取り入れたい1品です。

材料 (3~4人分)

  • 鶏レバー・・・80g
  • ほうれん草・・・½束
  • しょう油・・・大さじ1
  • ごま油・・・大さじ1
  • 塩・・・適量
  • こしょう・・・適量
  • 牛乳・・・適量(レバーの臭み取り用)

作り方

  1. 鶏レバーを1口大に切り、流水で洗って血の塊を取り除く
  2. 鶏レバーの水分をキッチンペーパーでとり、牛乳に浸して20分間ほどおいて臭みをとる
  3. レバーの牛乳を水で洗い流し、水をきって塩こしょうをし、フライパンでごま油で炒める
  4. フライパンにほうれん草を加えて炒め、しんなりしたら最後にしょう油をまわしかける

大根の葉のふりかけ

大根を買うときは、ぜひ葉がたくさんついているものを選びましょう。大根の葉にはβ-カロテンが豊富に含まれています。ふりかけにしてご飯にかけることで、毎食ビタミンAを摂ることができます。

材料

  • 大根葉・・・大根1本分
  • 日本酒・・・大さじ2
  • ごま油・・・大さじ2
  • みりん・・・大さじ2
  • しょう油・・・大さじ2
  • カツオ節・・・小袋1袋
  • 白ごま・・・大さじ2
  • 塩・・・適量
  • こしょう・・・適量

作り方

  1. 大根葉を洗って水を切り、細かく刻んで塩をまぶし、15分間ほどおく
  2. 大根葉の水分を手で絞る
  3. フライパンを熱してごま油を入れ、大根葉を入れて炒める
  4. 大根葉に火が通ったら日本酒、みりんとしょう油を入れ、強火にして水分を飛ばす
  5. 仕上げに白ごまをふりかける

ビタミンAを効率よく摂取して健康を維持しよう

栄養素を摂るときは、経口摂取量だけでなく、体内で効率よく吸収される形で摂取することが大事です。脂溶性であるビタミンAを効率よく摂るには、ちょっとした工夫が必要。しかし、どれも難しいものではありません。この記事で紹介した点に留意しながら、ぜひビタミンAを日々の食事から効率よく摂ってみてください。